『柴田さんから』
Q・・レッスンを頑張ると、必ずアキレス腱の辺りが痛くなり、なかなか治らずピケアラベスクとかが怖いのですが、足首が固いせいでしょうか? それともどこか使い方が間違っていますか?
A・・まず、アキレス腱の痛くなる原因の一つとして多いのは、ふくらはぎの疲労です。ふくらはぎの疲労が強くなると、筋肉の動きが悪くなり、それによりアキレス腱が引っ張られ炎症を起こし痛みが出てくる事があります。
『では何故バレエでふくらはぎが疲労してしまうか』
バレエは膝下(ふくらはぎ、足首、足の裏など)の筋力がとても必要で、立つ、回る、飛ぶ、どのテクニックの動きにおいても体を支える為にとても重要な筋力です。
・・ダンサーも怪我をしやすい箇所です。ふくらはぎを怪我するとバレエの動きにおいて殆ど力が出ず踊れません・・
しかし、普段の日常生活の動きにおいては、ふくらはぎの筋力はトレーニングされません。
なので、レッスンでバレエのちょっとした動きを行うだけでも、ふくらはぎにはかなり負荷がかかります。(他の筋肉の部位も同様)
逆に言ったら、数多くレッスンをしていれば自然と筋力が付くと言う事にもなります。
・・ダンサーが足は細いけど、ふくらはぎの部位がしっかり見えてシシャモのようなのはそれだけふくらはぎの筋力を使って、必要だという事です。・・
(ふくらはぎの筋肉は落ちるのも早いです)
『原因』
上記の「バレエの動きではふくらはぎの筋肉が重要で、それだけ負荷かかかる」「日常生活ではふくらはぎの筋力はあまり使われない」「レッスンの継続によって自然に鍛えられる」
これらをふまえて、柴田さんの痛みの出る大きな原因の一つとしてはレッスンとレッスンのスパンもあると思います。
①「筋力が落ちた状態でレッスンを行う」⇒「負荷がかかり痛みが出る」(この状態でレッスンを継続出来れば筋肉痛が筋力アップに繋がるのですが)⇒「1週間程の休みの間にまた筋力が落ちる」⇒「筋力が落ちた状態でレッスンを行う」⇒「負荷がかかり痛みになる」そして・・と言う悪循環の繰り返しになってしまってると言う事です。
(たまのレッスンで足首が痛くなったりするのも同様の原因です)
『対処』
レッスンのスパンについての原因は大人の皆さんにとっては仕方ない事ですので、出来るだけその日の筋肉疲労、痛みを蓄積させないようにケアをしてみましょう。
①アキレス腱が痛い時は、決してアキレス腱(患部)はマッサージしたりしないようにしましょう。悪化してしまいます。
②レッスン後、痛みを残さない為に家でアイシングをしましょう。
③とにかく普段からふくらはぎや足の裏をマッサージして柔らかくしておきましょう(ふくらはぎは全身に血液を送るポンプの役目をしているので、固いと血液循環が上手く出来ず血行も悪く体調にも良くありません)
④自宅でゴムバンドでのふくらはぎのセルフトレーニングも良いと思います。